2008年5月22日木曜日

「セラフィムの夜」花村萬月 著

セラフィム、堕天使達という意味か?
 セラフィムの夜では、両性具有の美しい女 涼子、狂気の才能を持ち涼子に魅せられ狂気の行動をとる大島、韓国人と日本人の間にうまれ自分がなにものか求め続けるヤクザ山本、そして山本を追いつめるヒットマン、ある男という4人の楕天使が登場し、倒錯した愛を繰り広げる。性、暴力、国籍の問題を考えさせるが人情ものではなく、エンターテイメントとして秀作だと感じる。こんな世界が本当にあるのか?様々な性癖、性同一障害、人種問題など人が背負うカルマの片鱗をみさせる。私はこんなしんどい、悲しい人生は生きれない。

2008年5月17日土曜日

「トンデモ!韓国経済入門」を読んだ、、

 アジアでは、韓国/中国の台頭が激しく、日本もがんばらんといかんなーと思っていますが一方、著作権軽視や模倣文化など、気になる点もある特徴をもつこれらの国ですが、韓国の経済の特徴、現状、将来について書いた本です。
 内容は、韓国経済の現状をデータを交えておもしろおかしく紹介したものです。車や半導体、液晶パネル技術は日本から盗み、これによりタイムリーに大幅な設備投資を実施してあっという間に日本を越える生産量を誇るようになってしまったが、これからはそうはいかないぞ!!とか、テレビドラマや漫画などは他国のものを模倣し、これを韓国オリジナルとして制作しているなど、トンデモ事例がいっぱいで、本当か?という感想ですが、人の悪口はおもしろいもんです。
 しかしこの模倣文化をなんとかし、著作権意識を高めないと本当の創造性、クリエイターは育っていかず、筆者のいう通り遅かれ早かれ、韓国経済は衰退するでしょうが、日本初め模倣されたほうも、国際世論に訴えて権利を主張していかないといかんな。
 単純に面白いです。一読あれ。

キャベツのうまたれ、博多の常識!!


 ずいぶん前のことですが、博多の居酒屋で焼き鳥頼んだとき、大皿にキャベツが出てきました。え、、頼んでませんけど、、と思ってたら、できた焼き鳥をそのキャベツの上でおいていきましたよ。んで、キャベツをぽりぽり食いながら、焼き鳥を食べる。焼き鳥をほおばり、キャベツでさっぱり、すごくおいしくヘルシーです。そんときにお酢のようなたれがキャベツにかかっており、すっきりさわやかでうまいのですが、これ、近くのスーパーでみつけました。その名も、キャベツのうまたれ。油は使用しておらず、肉料理の時にキャベツにこれをかけて食べると、、うまいっす。おすすめ。
 ちなみに博多の友達と東京の居酒屋に入ったとき、キャベツが出ないのをたいそう不思議がり、かつ立腹しておりました。

2008年5月5日月曜日

「ミスジャッジ」堂場 瞬一 著

スポーツ小説というやつを初めて読みました。メジャーリーグ投手として初シーズンを迎える橘と、投手としてたぐいまれなる能力を持ちながら、怪我のため投手を断念しMLBの審判としてデビューする竹本。過去の確執とミスジャッジか正しいジャッジか?1球の判定を巡って苦悩する者たちの物語。
 テンポよく展開するストーリーはページがどんどん進みます。結果を残さなければ存在しないも同じ、"透明人間"と評されてしまうスポーツプロフェッナルの世界の緊張感ははらはらさせる。

2008年5月1日木曜日

「イントゥルーダー」高嶋 哲夫 著

 サントリーミステリー大賞/読者賞ダブル受賞作ということで、期待して読ませていただきました。ある日突然、身に覚えのない"息子さん"が重体ですといわれ、戸惑う一流コンピュータ会社の副社長。この後に巻き込まれる原子力発電所にまつわる犯罪はエンターテイメントとして面白い。ある重体の息子がつかんだ原発の秘密情報を巡り、コンピュータを駆使してその情報を突き止め、入手していくのですが、、、、
 IT関連におつとめの方にはそのあたりの描写がちとチープで、壮大なエンターテイメントの世界にどっぷりつかりきれないです。んーおしい、、話の展開は面白いだけに、もう少し細かいディテールを描写してもらえるともっともっと入り込めたかと思うのですが。
 すこし残念でした。

本「官僚たちの夏」城山 三郎 著

 ガソリン価格がどうとか、暫定税率がうんぬんとか、世間をにぎわしておりますが、これらの具体的な進め方などは、官僚と呼ばれる方々がやっているわけで、どんな感じなのかなと思い、借りてみた本です。
 時代背景はちと古く、日本の高度成長期の頃の通産省を舞台に活躍する官僚たちの物語。特に人事面の動きを強く打ち出し、官房、次官などのポジションの上下、出世にあたっての肩書きの移り変わりなど、おそらく現実にそった形で描かれており、興味深い。また、ニュースでは政治家、官僚は得てして悪者として描かれがちであるが、中の官僚一人一人は、日本全体を良くしようと考えて進めては、いるのだろうなと思います。そのほかが外務省との摩擦(外務省は自由経済を推進、通産省は国内産業の保護と拡大)や、大臣との摩擦など面白く描かれています。
 官僚も大変だ。